ふろふき大根をつくるつもりだ。これ、ゆで時間が長いのである。しかたがないから、あるていど切った。ゆで時間を短縮するためなので仕方がない。けど、丸いやつが食べたいという気持もないではない。まあ、いいや。切った場合、はたして「ふろふき大根」と言えるのかどうかわからない。
「ふろふき」は、漢字だと「風呂吹き」と書く。むかし、蒸し風呂に入ったときに、熱くなった体を『吹く』人がいたのだけど、煮た大根を食べるときに、その『吹く』様子が、風呂に入ったときとおなじような様子なので、風呂吹き大根と言われるようになったという説がある。あとは、煮た大根は、とても健康に良いので、「不老富貴」という意味で、「ふろふき大根」と呼ばれるようになったという説がある。
ともかく、どちらの場合も、あの丸い形とは関係がないみたいなので、切ったものも、風呂吹き大根と呼んでもよいだろう……と思う。思うけど、やっぱり、『風呂吹き大根』と言われて、輪切りになってないものを想像する人はいないよなぁ。
注(ああっ、手短に言って、電子レンジは使わないようにしたので、電子レンジを使って時間短縮するという手は、使わないことにしたのだ。)
輪切りのまま、切込みを入れるという手もあるのだけど、これがあんまり、よくないのだ。食べるときに雰囲気が悪くなるし、ゆで時間も、そんなには短縮できない。やはり、丸いまま食べるか、あるいは、切ってしまうかのどちらかしかないような感じがする。まあ、ゆで時間短縮のために、切ることを選択した。だって、食べるのは、ぼくだからね。
ただ、これだと、『風呂吹き大根』ではなくて、大根をきざんでゆでたものになるような感じがする。風呂吹き大根のイメージからは、はずれる。とおくなる。
ああっ。風呂吹き大根さまぁ~~。まぶたの風呂吹き大根。