2024年8月16日金曜日

それだと、現実の現象を説明できないということに気がついてない。

 法則性詐欺ということについて言ったけど、最初から、法則性なんてないんだよ。ところが、法則性があるように見せかける。まさしく、詐欺だ。

たとえば、勝てると思った人が、100%の確率で勝つようなパチンコ屋について考えてみよう。実際には、こんなパチンコ屋はあるはずがない。

ところが、「いいことを思えばいいことが起こる」という命題が現実世界で成り立つとすると、パチンコ屋というパチンコ屋が、すべて、100%の確率で(客が)勝つようなパチンコ屋にならなければならないのである。

だから、「いいことを思えばいいことが起こる」という法則性があるような言葉では、現実を説明できない。現実の現象を説明できない。「勝てると思った人の多くが、負ける」というのが現実だ。勝てると思って、パチンコ屋に行ったのに、多くの人が、負ける……。これが現実だ。

たとえば、100%の人が、10%の確率で、勝てるパチンコ屋があるとする。

そして、100%の人が毎回、おなじ金額を投入するとする。ある人が、そのパチンコ屋に、1日に1回、パチンコ屋に行って、パチンコをするとする。ずっとずっとずっと、通うと、経験的に、だいたい、勝てる確率は10%だということが、わかるようになる。

そして、ずっとずっとずっと、通うと、経験的に、だいたい、負ける確率は、90%ということことが、わかるようになる。もちろん、確率の問題なので、かたよりが出る場合がある。2日続けて、勝てる場合だってある。20日連続で負ける場合だってある。

けど、ずっとずっとずっと、パチンコ屋に行けば、だいたい平均で10日に1日だけ勝って、だいたい平均で10日に9日はまけるということがわかるようになる。もちろん、これは、試行ずっと繰り返した場合だ。何度も言うけど、かたよりはある。

勝てる確率が10%のパチンコ屋のほうが、勝てる確率が100%のパチンコ屋よりも現実的だろう。実際にはもっと、確率は低いと思うけど、現実のモデルというものを考えて、現実の現象を説明できるようにするのには、勝てる確率が100%というモデルはおかしいということがわかるだろう。

ところが、「いいことを思えばいいことが起こる」という言葉は、勝てる確率が100%であるモデルを想定して言っていることなのである。「いいことを思えばいいことが起こる」と言っている人は、勝てる確率が100%であるパチンコ屋を思い浮かべて、パチンコ屋に行くことを考えているのである。現実のパチンコ屋ではなくて、勝てる確率が100%であるパチンコ屋を思い浮かべて、「これが真実だ」と言っているのである。それだと、現実の現象を説明できないということに気がついてない。

 

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