たとえば、9ブロックに住んでいるZさんが、1000回、パチンコをやって、903回勝ったとする。
そして、1ブロックに住んでいるYさんが、1000回、パチンコをやって、95回勝ったとする。
Zさんのほうが、「勝ちたい」という気持が強かったから、勝った回数が多いのか?
ちがう。
Yさんのほうが、勝ちたいという気持が弱かったから、勝った回数が少ないのか?
ちがう。
勝ちたいという気持の強さで、勝つ回数は決まらない。
気持ちの持ちようは、勝つ回数に影響を、まったくあたえない。
思いの強さは、勝つ回数に影響をあたえない。
勝つ回数に影響をあたえるのは、最初の設定だけなのである。
設定条件だけが、結果に影響をあたえている。
しかし、そこに住んでいる人たちは、そのことに、気がつかない。どうしてかというと、そういう設定条件があるということを知らされてないからだ。
だから、本当は、最初の条件だけが結果に影響をあたえているのに、その影響は無視して、「思いの強さ」のせいにしてしまうのである。
実際に、「思いの強さで勝てる回数がちがう」と思っている人は、その気持ちに対応した回の記憶が強く残り、その気持ちに対応してない回の記憶は、弱いか、完全になくなってしまうのである。
「勝つと強く思えば、勝てる」と勝手に勘違いしてしまうのである。
「負ける」と強く思っていても、実際には、9ブロックの人は、90%ぐらいは勝ってしまう。これは、9ブロックに住んでいる人が、実際に、やってみれば、はっきりすることだ。
「負けると、どれだけ強く思っても、90%ぐらいは勝ってしまう」という結果になる。
* * *
ちなみに、運もまったく関係がない。9ブロックの人は、運が強いから90%ぐらい勝てるのか?
ぜーんぜん、ちがう。
1ブロックの人は、運が弱いから10%ぐらいしか、勝てないのか?
ぜーんぜん、ちがう。
ここで、「運」と言っているものは、結果の言い換えにすぎない。
実際に、Zさんが、1000回、パチンコをやって、903回勝ったから、運が強いと、Zさんやほかの人が、判断するのである。
結果を「運」という言葉を使って言い換えているだけなので、「運」は原因になりえない。