以前、書いたことなのだけど、もう一度、整理して書いておく。これは、ラーメン屋でオーダーするときの話だ。
中国女店員は、店で食べるものと持ち帰りものを注文されたら、店で食べるものと持ち帰りのものをいっしょに出すということにこだわっているとする。なので、店で食べるものと持ち帰りのものをいっしょに注文すると、またされることになる。しかし、ほかの店員は、店で食べるものと持ち帰りのものを注文されたら、店で食べるものを先に出すということにこだわっているとする。中国女店員に店で食べるものと持ち帰りものを注文したら、持ち帰りのものができるまで、店で食べるものがでてこなかったので、またされたとする。そういう経験があったので、かならず、「店で食べるものが先です」と言うことにした。たとえば、店で醤油ラーメンを食べて、野菜炒め単品は、持ち帰りたいとする。その場合は、かならず、「店で食べる、醤油ラーメンを先にもってきてください」と言うことにした。中国女店員のほかにも、店で食べるものと、持ち帰りのものを注文されたとき、いっしょに出すことにこだわる店員がいるかもしれないから、かならず、どの店員にも、そういうふうに言うことにした。店で食べるものと持ち帰りものを注文されたら、店で食べるものを先に出すというルールを、店・先・ルールと呼んでおこう。店・先・ルールをどの店員が理解していて、どの店員が理解してないか、ぼくにはわからないのである。経験的にわかっているのは、中国女店員が理解してないということだ。けど、それは、その時点の話であって、中国女店員に対して、店長やほかの店員が、店・先・ルールを教えたかもしれない。中国女店員が店・先・ルールを理解している場合は、「店で食べるものが先です」ということを言わなくてもいいということになる。しかし、中国女店員が、そのルールについて、理解しているのかどうか、こっちにはわからない。どの時点で、ほかの店員から教わったのか、あるいは、教わってないのか、こっちには、わからない。なので、中国女店員を含めたどの店員にも、かならず、「店で食べるものが先です」ということを言うことにした。ところが、ある店員が「店で食べるものがさきだということは、わかっているので、言う必要はありません」という意味のことを、ぼくに言った。たぶんだけど、この店員は店長なんじゃないかと思う。けど、この店員が店長であるという保証はない。こっちには、わからない。ともかく、その店員が店・先・ルールを理解しているということは、わかった。しかし、この店員にだけ、言わないようにして、ほかの店員には言うことにするというルールは、すべての店員に対して「店で食べるものが先です」ということを言うことにするというルールよりも、複雑なものになる。こっちとしては、もう、不愉快なことが一回以上、しょうじていたので、「店で食べるものが先です」と言うというルールを採用している。なので、かえたくない。しかし、この店員が「別に言わなくても、うちでは、そうすることになっている」ということを言ったので、次からは、言わないようにした。いちおう、この店員のことを店長らしき店員だとする。中国女店員も、すでにそのルールを教わったと思ったので、中国女店員が出てきたとき、「店で食べるものが先です」ということを言わなかった。そうしたら、いつまでたっても、店で食べるものがでてこなかったので、店長らしき店員に「店で食べるものがなかなか出てこないんですけど」とぼくが言った。店長らしき店員が、ぼくの近くを通りかかったので、そう言った。そうしたら、中国女店員に対して、店長らしき店員が「店で出すものがさきよ」というようなことを言った。そうしたら、中国女店員が、ものすごい形相になって「あの客は、きちがい」「おかしい、おかしい」「きちがい、きちがい」と言ったのだ。そうしたら、厨房の人が「いっしょにもってきてくださいと言われなかったなら、店で出すものがさきだよ」というようなことを言ったのだ。そうしたら、中国女店員がしゃがみ込んで「きちがい、きちがい」「あの客、おかしい」と言ったのだ。そのとき、店長らしき店員が、中国女店員に対して「あなたが、わかってないだけじゃない」「あの人はいい人よ」と言った。けど、このとき以来、中国女店員は、ぼくのことを敵視するようになった。
ぼくは、すべての店員に対して、かならず、「店で食べるものが先です」ということを言うことにしたんだよ。このルールをかえるのが、いやなんだよ。けど、店長らしき店員が、「それは、言わなくても大丈夫ですよ」ということを言ったので、次からは言わないことにした。けど、そうしたら、トラブルが発生したのだ。店長らしき店員は「店で食べるものが先です」ということを言われると、わかっていることを言われたので、ある程度不愉快な感じがするのだ。「そんなことを言う必要はありませんよ」ということをぼくに言った。店長らしき店員は、わかっている。けど、ほかの店員がわかっているかどうかはわからない。
ぼくが頭にくるポイントは、店長らしき店員の発言が「ひっかけ」になっていると言うことだ。そして、店長らしき店員にはまったく悪意がないということだ。かりに、ぼくが店員なら、わかっていることを言われるのは、あんまりいい気分がしない。店長らしき店員の気持ちを考えると、「店で食べるものが先です」と店長らしき店員には、言わないほうが親切なのかなと思った。けど、店長らしき店員には言わないけど、ほかの店員には言うというルールはめんどうくさいのである。そのあとも、ほかの店員でわかっている店員には、言わないようにするというルールが付け加わることになるので、最初の、すべての店員に「店で食べるものが先です」というルールのほうが楽なのだ。店長らしき店員は、ぼくが、いちいち「店で食べるものが先です」というのが、たいへんだろうと思って、それは、省略しても、問題がないということをぼくに言ったのだ。それに、『わかってる人』に「店で食べるものが先です」と言うと、わかっている人が、「ある程度」不愉快な気持になるというのは、理解できないことではない。「そんなのは、わかっている」と言いたくなる気持ちもわかる。わかっている人に、わざわざ、「店で食べるものが先です」と言うのは、問題があるかなと思って、中国女店員にも、「店で食べるものが先です」と言わなかったのだ。こっちのほうで、店長らしき店員が、ちゃんと、店のすべての店員に対して、そういう教育をしたから、中国女店員もわかっているのだろうなと思った。もし、この時点で、中国女店員が『わかってる人』になっていたとすると、わかっている人に対して、わざわざ、「店で食べるものが先です」と言うのは、まあまあ、失礼なことになるので、「わかっているのだろうな」と思って言わなかった。そうしたら、トラブルが発生した。やはり、中国女店員には、ちゃんと「店で食べるものが先です」と言ったほうがよかったのだ。けど、それは、「店で食べるものが先です」と言わないことにするというルールには抵触する。ぼくは、別に、保険をかけて、「店で食べるものが先です」と言うことに関しては、抵抗がなかった。これは、こういうトラブルを避けるためのルールだったのだ。けど、店長らしき店員は、ぼくが「店で食べるものが先です」といちいち言うのは、たいへんだろうと思ったらしいのだ。別に、ぼくは、そのことについては、たいへんじゃない。あとは、店長らしき店員に「どの店員にも、かならず、店で食べるものが先ですと言うことにしたので、あなたは知っているから、ある程度不愉快かもしれないけど、あなたには言わないことにしてほかの店員には言うことにするというのは、ルールが複雑になるので、あなたを含めたすべての店員に対して、店で食べるものが先ですと言うことにしました」と言おうと思ったのだけど、それも、角が立つかなと思ってやめたのだ。俺は、中国女店員のことも、店長らしき店員のことも、ちゃんと考えていた。
ぼくにとって頭にくるポイントというのがある。それは、店長らしき店員にまったく悪意がないことだ。けど、これが、トラップになっているんだよなぁ。トラップになっている。