61か月目に効力を発揮する毒について書いたけど、71か月目に効力を発揮する毒もいれておいたらどうなるか? よけいにわからなくなり、よけいに分断化する。なんてたって、自分のことでなければ、人は関心をしめさない……。そんな感じになっている。自己責任。悪いことを引き寄せた人が悪い。病気を引き寄せた人が悪い。生まれるまえから、病気になることは決まっていた。魂がそういう人生を選んだ。こんなことばかり言われるようになる。
単一の毒ではなくて複数の毒が入っていたらどうだろうか? ある毒は、脳みそをターゲットにするが、別のある毒は肝臓をターゲットにするといった具合にだ……。そうなるともっとばらけるだろ。さらに、オールマイティーとしての免疫をだめにする毒が入っていたらどうだ? その毒のなかに入っている病原体ではなくて、ほかの病原体にやられてしまうようになる。ただの真菌ですら、脅威になる。そりゃ、そうだろ。ぼくたちのからだがくさらないのは、免疫が守ってくれるからだ。ウィルスではなくて、細菌や真菌は、そこらへんに、存在する。ウィルスは存在しないという説があるが、細菌や真菌は存在する。なので、その毒のなかに入っている毒が起源であるような病気ではなくて、そこらへんに存在する病原体によって引き起こされる病気も発生する。そうなると、病気のバリエーションが増えるということになる。
さらに、ある時限爆弾のような毒と、別の時限爆弾のような毒が、別のはやさで病状を悪化させるとしたらどうか? 61か月目に効力を発揮する毒と言っても、発症してから、わりと短い時間で重症化する病気と、発症してからわりと長い時間で重症化する病気があるとしたらどうなるか? よけいにわかりにくくなるだろ。普通、ひとつの毒に対してひとつの病気が対応しているように思えるわけだ。ある会社のワクチンによって、もたらされる病気があるとする。思い浮かべるとしたら、一種類の病気だろうか? 数千種類の病気だろうか?