2021年7月23日金曜日

「お金持ちの行動と貧乏人の行動はここがちがう」……こういう記事を書く人たちは、「生まれの格差」を問題にしない

 「お金持ちの行動と貧乏人の行動はここがちがう」「お金持ちのマインドと貧乏人のマインド」とか、ずっとやっているでしょ。こういう記事が多く書かれている。ようするに、どうしてお金持ちは、お金持ちで、貧乏人は貧乏人なのか?ということについて書いているわけだ。こういう記事を書く人は、「行動に違いがある」というようなことを言い出して、貧乏人もお金持ちのように行動すればお金持ちになるというようなことを言う。

ちがう。ちがう。どうして、こういう記事を書く人たちは、「最初のちがい」「生まれの格差」を問題にしないのか。「生まれの格差」がだんだん拡大していく傾向があるんだよ。そういう社会なんだよ。生まれの格差なんて関係がないということを言う人は、例外的な人について述べる。しかし、その例外的な人というのは、詐欺行為すれすれの行為をしてカネを儲けた人が多い。ちゃんとしたビジネス?で儲けた人は、むしろ少ない。かりに、詐欺行為すれすれの行為をせずに、貧乏人からお金持ちになった人がいたとしても、それで、「傾向」がわかるわけじゃない。

時間の経過とともに、最初のちがいが、ぐんぐん、育っていくのである。金持ちの子供と貧乏人の子供とでは、「経験することがそもそもちがう」のである。そして、それは、たまたまそうなるのではなくて、そうなるようにできているので、特殊な例外を除いて、そうなるのである。この経験の積み重ね、経験をとおした学習の積み重ねが、能力や機会というものを含めて、圧倒的な差になってあらわれてしまうのである。 

貧乏人として生まれた場合は、従業員としての能力が問題になる。けど、従業員をして、お金をためて、10億円ぐらいの資産を持つ人は少ない。お金持ちと言っても、1億円ぐらいの資産でしょ。

ともかく、ぼくが言いたいことは、お金持ちと貧乏人のちがいは、生まれたときの格差がそのまま影響しているということだ。あー、それなのに、貧乏人でもお金持ちのまねをすれば、お金持ちになるとか、あほらしい。お金が入ってくる部分をどうにかしないと、どれだけまねをしたって、お金持ちになれないよ。それに、入り口の部分に手をつけずに、お金持ちのまねをするというとは、お金が出ていくことを意味している。ますます、貧乏になってしまう。マインドとか言っている人も、同様にあやしい。貧乏人がお金持ちのマインドで行動したら、ますます、貧乏になってしまうでしょ。入口の部分がかわらなければ、意味がない。そして、はめ込まれた状態により、入り口の部分に手をつけるということができない。はめ込まれた状態というのは、歴史がある。生まれたときからの歴史がある。そういうことを無視して、お金持ちのまねをすればいいとか、お金持ちのマインドをもてばいいとか、あほくさい。そんなことで金持ちになれるのであれば、みんな、お金持ちになっている。

生まれの格差に言及しないで、「まねをすればいい」「マインドをもてばいい」と言っている人は、なにかしら、そういうことで、利益をえようとしていると考えたほうがいいだろう。

 

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