もう、つかれたなぁ。誰かに助けてほしいけど、ダニに刺されてもいい人なんて、いないよなぁ。まあ、結果的に、粗大ごみの人は、刺されたみたいだけどな。
俺が悪いんじゃない。
きちがい親父が悪い。
どうやっても、俺一人じゃ、家具をすてることなんてできないからなぁ。ほんとうに悪いとは思うけど、刺されてもらうしかないか。あのときは、バルサンをやれば、作業をする人が刺されることはないと思っていたんだけど、ちがってた。座布団のなかのダニなんて、殺せない。
しかし、「やってあげるよ」おばさんを、押しのけて、ごみをすてるべきだった。あんまり、傷つくようなことは、言いたくないし、したくない。うまく、あっちに行ってくれるように芝居を打ったのだけど、それが、あだになった。