2025年9月28日日曜日

●2025/09/28 12:14

 AさんとBさんがいたとする。Aさんが、Aさんの行動プランにしたがって、動いていたとする。そのとき、Bさんが、「やってやる」とAさんに言ったとする。Aさんは、Bさんに「これは自分でやるので、やらなくていいです」と言ったとする。ふつうなら、それで話がおしまいだ。Bさんは、Aさんがやってほしくないのだなということを理解して、それで、おしまいだ。ところが、「やってやる、やってやる」と言って引きさがらない人がいる。この「引きさがらない人」は自分の気持ちでいっぱいなのだ。たとえば、Aさんは、自分(Aさん)が、Bさんのやることを手伝ってやれば、Aさんは、よろこぶと思っている。Aさんは、自分(Bさん)に感謝すると、確信している。その確信が、ゆらがないのである。ここが、やっかいなところだ。Aさんには、行動プランというには、大げさだけど、頭の中に「こうして、こうして、こうして、ここをはやくかたづけて、こっちやろう」というような、大まかなイメージがある。そのいーめじにしたがって動いていた。だから、まず、Bさんに対する対応をするということは、Aさんのなかにあった行動プランを中断して、Bさんに対応するということになるのである。Aさんの行動プランを中断して、突然、ふってわいたBさんの申し出に対応することになる。Bさんは、親切心で、Aさんに「やってやる」と言ったので、もちろん、Aさんの行動プランを邪魔したつもりはない。親切心から、「やってやる」ということは、悪いことではない。いいことだ。けど、相手が、一度「やらなくていい」と言ったことを「やってやるやってやる」といった時点で、フェーズがかわっているのである。これが、Bさんには、まったくわからないのである。自分が「やってやれば」相手は、自分に感謝するにちがいがないという思い込みが強すぎて、相手が、いやがっているということがわからないのである。もしかりに、Bさんの気持ちを考えて、AさんがBさんにやってもらうことにした場合、Aさんの「当初の行動プラン」が台無しになるのである。行動プランを途中で、へし折られたことになるのである。邪魔されて、行動プランをへし折られた場合、へし折られた人が、へし折った人に感謝するなんてことはない。恨みの感情が発生する。Aさんが、何度も「やらなくていい」と言っているのに、それを無視してBさんがAさんに「やってやる、やってやる」と何度も言うことは、よくないことなのである。こんなことをされて、感謝するわけがない。けど、Bさんのような考えをもっている人に、丁寧にそれを説明しても、やはり、Bさんは自分が手伝ってやりたい気持ちしかないので、丁寧な説明を無視してしまうのである。そうなると、Aさんには、いかりがわくのである。Bさんの頭のなかでは、「親切にしてやると、ときどき、おこる人がいる」ぐらいの考えしかないのだ。どうして、相手がおこるのか、ぜんぜんわかっていない。自分がやってほしくないことを、「やってやるやってやる」としつこく食い下がられたら、頭にくるに決まっている。「何回も言っただろ」と語気を強めて言いたくなる。しかし、Aさんが、Bさんの気持ちを傷つけたくない場合は、「何回も言っただろ」と語気を強めて言うことができない。そうなると、Aさんのほうに、ストスレがたまるのだ。Bさんの気持ちを傷つけたくない気持ちと、「何回も言っただろ」と怒鳴りたい気持ちが、喧嘩をしてしまう。二つの気持ちに挟まれて、非常に腹がたつのである。Bさんの気持ちを傷つけたくないという気持がなければ、どなって、実力でBさんをどかして、Aさんが思っていたことをやればそれですむわけなんだけど、Bさんの気持ちを傷つけたくないという気持があると、それができないままになる。どなられたら、普通の人は、傷つく。だから、どなりたくもない。けど、どなりたい気持ちでいっぱいになる。こういうときは、言葉数が少なくなるのである。どういうふうに説明しても、相手が、わかってくれないので、どなりたい気持ちになっているのだけど、どなるのは問題があると思っているので、どなれない状態だから、言葉数が少なくなるのである。

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相手の気持ちを傷つけたくないから、しずかに言っているのだけど、しずかに言っているうちに、ぼくの気持ちを、理解したほうがいい。「自分がやってやれば相手はよろこぶ」と決めつけて、「やってやる、やってやる、やってやる」と相手がっていることを無視して、言う人がいるけど、これは、喧嘩を売っているようなものなのだ。親切にしてやったから、よろこぶと思っているんだよ。たとえば、Aさんなかには、小さなことだけど、行動のプランがあったわけ。だから、行動のプランをひとつずつ実行していたわけ。だから、途中でBさんがAさんがやろうとしていたことをやってしまうと、Aさんの行動プランが、途切れてしまうんだよ。中断されて、完了できなかったことになってしまうんだよ。自分がやりたい気持ちになってやっていることは、めんどうくさいことでも、自分がやるプランというのが、頭の中にあるんだよ。それを、Bさんは破壊している。自分がやるプランを破壊されて、よろこぶひとなんて、いない。自分がやろうとしたことを、自分でやれなくなって、はげしい怒りが沸き起こる。だから、そういうことを、Bさんは考えなければならないわけ。相手が一度、断っているのに、それを無視して「やってやる、やってやる」と言い張ることは、親切な行為じゃないんだよ。相手が断ったということを、尊重しなければならないんだよ。相手が断ったことを、やってやったら、相手が感謝すると思っていること自体が間違いなんだよ。相手が断ったことは、断ったことなんだよ。やってほしくないんだよ。やられてしまったら、腹がたつことなんだよ。

これ、しずかに言うと、どうしてもわかってくれない人がいるんだよな。しずかに言っているうちにわかってくれないかな。しずかに言うと、言っていることの意味内容を全部無視して「やってやる・やってやる」と言ってくる。音声は伝わっているし、言葉の意味はわかるのだけど、相手がどういう気持でその言葉を言っているのかということが、まったくわからないのである。理解の理解がちがうんだよな。言葉は日本語として理解できるけど、相手がどういう気持で言っているのかは、まったく理解していないんだよな。しずかに言っているうちに、理解して。怒鳴りたくないんだよ。しずかに言うと、絶対に理解しない人がいるんだよな。これ、こまるんだよな。怒鳴りたくはないわけだから、こまる。 

ほんとう、相手が「やらなくていい」と言ったことを、やろうとしないで……。 

いつも読んでくださるかたに感謝しております



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