こっちに書くべきではないのだけど、ゲーミフィケーションのことを書いていたとき、長期騒音という特殊事情について、考えてしまった。
まあ、経営者視点で考えれば、社員(従業員)のやる気を引き出したり、競争心をあおったりすることは、たいせつなことだと思う。
しかし、長期騒音の一日は、そういう、やる気や競争心を破壊するのである。普通の生活にたえる体を破壊するのである。
だから、当然、競争が激化した時のあれやこれやにも、たえられないというとになる。
長期騒音がない場合の体力を100だとすると、長期騒音中・長期騒音後の体力というのは、1ぐらいしかない。普通の人が、80ぐらいだとする。長期騒音がなければ、普通の人よりも、20ぐらい上なのに、長期騒音で1にさがってしまったので、立場がなくなるのである。
そして、「やる気」というものも、打撃をうけるのである。そりゃ、騒音で脳みそにダメージが蓄積していくからなぁ。
個人視点のゲーミフィケーションじゃなくて、会社視点のゲーミフィケーションを考えた場合、ぼろくそに不愉快な気持になる。
これ、どうやって、楽しませるようにして、労働させるかというアイディアなのだ。
けど、楽しくない。
長期騒音にやられて、脳を含んだ身体がボロボロになっているぼくとしては、楽しくない。
ゲーミフィケーションによる効率化の話自体が、めちゃくちゃに、不愉快だ。
「ゲーム化すると楽しくなる」ということになっているみたいだけど、楽しくない。
目の前にニンジンをぶら下げて、走る速度をあげる方法と、たいしてかわらない。
というか、ニンジンをぶら下げ方法をもっとシステマチックにした感じなのだ。
得点と競争だ。見える化と報酬化だ。
報酬というのは、なにも、賃金にかぎられたものではないのだ。ほめることも、報酬になる。優位な立場をあたえるということも、報酬になる。
役職の場合は、基本給に影響をあたえるかもしれないけど、ブロンズ・シルバー・ゴールド・ダイヤモンドという格付けは、別に、基本給に直接は、影響をあたえないとする。
もちろん、ダイヤモンドに到達したもののみが、店長になれる資格をもつことになるというようなしくみをつくっておけば、いちおうは、基本給にも間接的に影響をあたえる。
けど、いろいろな分野のいろいろな順位をつけておけば、特に、コストがかからない「改善」になる。だから、まあ、職階のほかにいろいろな「ランク」を設定することで、名誉欲を満たすことができるというとになる。
他の人よりも優れているということになれば、他の人たちからは、一目置かれるようになるだろう。
これは、下のやつは、下のあつかいを受けるということだ。
だから、「下のあつかい」をうけたくなければ、いろいろな分野があるのだから、どこかの分野で一位になれば、一目置かれるようになるわけだ。
「他よりも優れている」ということは、優越感をあたえるのである。
それと同時に、まわりからの扱いもちょっとかわってくる。
けど、これは、「下のほう」の人にしてみれば、自分の重要度を格付けされた状態になるので、あんまりいい感じがしない。
けど、黒側というか、経営者側が、感動のストーリーをつくれば、そういうことも、ちょっとは、解消できる。そういうのが、好きなやつがいるからだ。
そういうことに、コロッとだまされてしまうやつらがいる。感動のストーリーというのは、下のやつが、いろいろな人に助けられて、上になるストーリーだ。
まあ、こういうふうにいうと、陳腐だけど、いろいろな、感動のストーリーをでっちあげることはできる。