こんな気分でいいはずがない。
おいつめられた。すくいがない。ほんとうに、他人というやつは……。
どうして、わからないんだ。どうして。
自分の体に変化がおとずれたら、まず、あれのせいかなと思え。あれのせいだ。
どうして、そこで、そう思わない。別の理由を考えてしまう。
くるしくて、くるしくてたまらないよ。まさか、俺が生きていているうちに、ほんとうにこんなことがおこるとは。ほんとうに、波乱の人生だったな。くるしいことばかり。他人がからんでくるしいことばかり。他人に自分の体をやられて、、くるしいことばかり。
++++++
小浜逸郎・ことばの闘い