深刻な問題をかかえている人に「元気だ元気だと言えば元気になる」と言うことが、どれだけ、ひどいことか、言霊主義者は理解していない。励ましているつもりなのだ。いいことをしているつもりなのだ。
こんなのはない。
深刻な問題をかかえているのに、「元気だと言えば元気になる」と言われたら、もっと深刻な気持になるのである。不愉快な気持になるのである。「うっ」とくる気持をおさえなければならないストレスを感じるのである。その深刻な問題は「疲労させるしくみ」をもっているのである。「元気だ原義だ」と言うことは、「そのしくみ」に影響をあたえないことなのである。しかも、言葉の力と、言霊の力を勘違いしているのだ。アファメーションや自己暗示はあるけど、それは、言葉の力による、アファメーションや自己暗示なのだ。言霊の力なんてない。言霊の力によって、元気になるわけではないのである。言葉の力は、身体が適応できるレベルでしか働かない。ほんとうに身体がつかれはてているときには、身体が適応できるレベルの力が、非常に弱くなっているので、あるいは、無効化されているので、言葉の力は、制限されるのである。「元気だ元気だ」と言えば元気になったような感じがする場合は、ほんとうは、元気なのである。言うまえから、ある程度は、元気なのである。極限の疲労状態で、元気だ元気だと言っても、元気にならないのである。けど、言霊主義者は、それすら、認めない。
こういうやつらが、深刻な問題をかかえている人に、むだな圧力をかけるのである。深刻な問題をかかえている人は、それだけでつかれはてているのに、言霊主義者がむだな圧力をかけてくるので、さらに、つかれてしまうのである。